Category: COVID-19 Resources

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危機下における真のリーダーシップは信頼から始まる

企業の多くは、”従業員を大切にします”、“労働力は最大の資産です”、”人的資本の維持が最も重要です”、といった企業理念を掲げています。もちろん、ビジネスが好調なときは、それらを語るのは簡単です。しかし急にビジネスの潮目が変わってしまうと、どうでしょうか。企業がその善良なリーダーシップ理念に反した方針を取ってしまうことも多々あります。潮目が変わった今、厳しい状況下における従業員への接し方こそが、真の企業価値を決定づけることになります。 突然発生した経営ジレンマの中では様々な疑問も生まれます。通常は、会社の経営理念の下、従業員と共に働く目的や目標を深く考えていきますが、現在のような状況下では、経営理念と株主の利益との間に存在する微妙な境界線を崩す要因が出てくる可能性もあります。 TrustYou(トラスト・ユー)では、これまでも経営陣が迅速な意思決定を行ってきましたが、それは数日前、数週間前に始まったものではなく、何年も前から行われていました。 賞賛を受ける理念と卓越したビジョンはトップから始まる それが始まったのは、現在の弊社の経営体制となる前の事業を立ち上げ時期で、誰と仕事をするかを決めていた時期にまでさかのぼります。私たちが重要視していたのは、“どのような人たちと提携し、取引をするのか?”、“仕事を共にするリーダー達は、私たちがビジネスを行う上で大切にしている価値観を共有しているか?”という点です。今回の危機に見舞われるまでの間、シンプルだと思われるかもしれませんが、これが常に弊社の意思決定をする際の基本姿勢でした。今のような危機的状況下では、企業経営の基盤は露呈してしまいます。株主のメンバーが、私たちと同じように従業員のことを大切に考えてくれているか、という問いがあります。TrustYou(トラスト・ユー)の場合は幸いなことに、株主の皆様が同じように大切に考えてくれていると言えます。 フレックス勤務時間と在宅勤務は、全社員への信頼を示すもの 弊社の従業員の成果(パフォーマンス)は、出退勤時間とは関係なく、常に結果を測定することを基本としてきました。長年の経験から、弊社の社員は自分の仕事がとても好きで、モチベーションの高い人を雇っていますが、そのような社員とは共に仕事がしやすく、信頼関係を築けることがわかってきました。彼らが、ビーチからでも、朝の4時からでも、いつものオフィスからでも、優れた結果が得られれば、そこには何の違いもありません。だからこそ、政府がロックダウンを発表する前に、TrustYouの社員は在宅勤務へ移行することが容易にできたのです。 常に社員のために存在していることが重要 ポジティブ(楽観的)であるフリをする必要はありません。危機的状況は、リーダーを含め、関係者全員にも精神的な打撃をもたらす可能性があります。時にリーダーシップチーム(経営陣)として弱さを見せることもありますが、それが私たちをより人間的な存在にし、逆に社員に自分自身の意見や思いを検証してもらうことができます。難しい困難を乗り越えるためには、お互いを思いやる気持ちを持つことが不可欠です。経営者としてすべてを統率できているふりをするよりも、率直にコミュニケーションを取り合うことが大切なのです。また、毎日のようにチームメンバーと連絡を取り合い、チームがどのように感じているかを知ることで、逆にチームの士気をも高めることもできます。 状況をどのように捉えるかを自分自身で決め、前進し続ける 見方によっては、現在あるもののすべてが真実です。だからこそ、自分のビジネスが置かれている状況を最もポジティブな方向に捉え、その状況を自分自身が選択したものとして見てみましょう。そうすることで、あなたの心はすぐに意思決定した方向にシフトし、チームのモチベーションを維持するためのトップダウンの勢いも生まれます。危機の時にできる最悪のことは、動くのをやめてしまうことです。たとえ世界全体が停止状態になったとしても、何かできることを見つけて、ある種の流れを維持しましょう。ここでも、弊社では立ち直りの早い(レジリアンスのある)、自己認識の高いチームを雇用していたことで、仕事へのエンゲージメントを失うリスクを軽減できています。 態度や行為、ジェスチャーで、感謝の気持ちを表す 親切心をもって行動することに、特にお金をかける必要はありません。些細なことかもしれませんが、相手の様子を聞いてみたり、冗談を言ってみたり、笑顔を見せたりするだけで、何もうまく行かない状況の中でもコミュニケーションが豊かなものになります。今回、TrustYouでは従業員全員にマスクとアルコール消毒液のケアパッケージを送ることができました。また、危機の影響下にある会社であるにも関わらず、大部分の雇用を確保することができ、経営陣としてはまず我々の給与を減らすことで、より大きなチームへの金銭的な影響を緩衝することができました。 危機の時期ほど、リーダーシップの必要性が全面に出ることはありません。信頼が時間をかけて“真の評判(レピュテーション)”を築き上げますが、まさにそれがすべてなのです。 英語版の原文はこちら

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アフターコロナの世界でリアルタイム・コミュニケーションが重要になる5つの理由

未だに世界は新型コロナウィルスの影響で“待機状態”にあります。旅行、ホスピタリティ業界でも多くのビジネスが停止状態にありますが、長いトンネルの先にある光が少しずつ明るくなりつつあります。その光を見ることは、ホスピタリィ業界で働く皆様にとってもモチベーションアップの要因となるでしょう。アフターコロナの世界では、多くのことが変化し、旅行者の行動や選択もより慎重になり、冒険やアドベンチャーよりも安心・安全を重要視するようになります。だからこそ、ホテリエにとっては、未来のお客様のニーズや期待値を予測し、それに対応していくことが求められます。 ホテルビジネスをなるべく早く、健全に回復させるためには、ホテルとゲストのコミュニケーションが重要であるといえます。過去10年間でコミュニケーションの手法は多様化し、範囲も広がっています。フロントやエントランスで会話をしたり、滞在後のアンケートでご意見をいただくという手法だけでは限界がきています。アフターコロナの世界の旅行業界では、お客様との「オープンで透明性のあるコミュニケーション」が非常に重要になってきます。今回は、現場でのリアルタイムコミュニケーションがこれまで以上に重要になる理由と、滞在中のお客様へのメッセージング(チャット)が、施設のオペレーション、お客様満足度(CS)の向上、施設の評判(レピュテーション)に大きな違いをもたらす理由を探っていきます。 1. お客様を気にかけていることを伝える シンプルで基本的なことかもしれませんが、お客様との会話を促進することは、「常にスタッフがお客様の滞在や健康を心から気にかけている」、または「お客様の質問や懸念事項にいつでも答えられるように準備がされている」という明確なメッセージを伝えることになります。長期間にわたり新型コロナウィルスと共存する世界で、お客様が健康と安全について心配しているのは当然のことです。ホテル経営者として、またスタッフとして、これらの懸念や不安は解消しなければなりません。そのためには、まず第一に安全性と清潔さの基準を明確にし、第二にお客様の不安感を認め、その声に耳を傾け、懸念事項を解消できる姿勢を示すことがポイントです。 2.信頼感と安心感を与える オープンで率直なコミュニケーションは相手に信頼感を与えます。特に、このような不確実で困難な時代に、お客様はホテル滞在への安心感を求めていて、安心感を与えるためには、さまざまなコミュニケーション手段やチャネルを提供することが有効です。例えば、対面でのコミュニケーションだけでなく、Webチャット、SMS、Facebook Messenger、WeChatなどのメッセージングアプリなど、お客様にスタッフと会話をするための選択肢を提供します。お客様のチェックイン前後にメッセージを送り、施設内の規則、衛生管理対策、および制限事項を事前に伝えることが良いでしょう。そうすることで、お客様の安全を守るためるための対策をお知らせし、信頼感を与えることで、お客様の期待値をコントロールすることができます。もし館内のジム、プール、大浴場やレストランなどが閉鎖されている場合は、ゲストに情報を探させるのではなく、その旨を必ず事前に伝えるようにしましょう。 3.その場で問題を解決する ただし、問題は必然的に発生します。接客業では、ある程度の小さなミスが出てしまうのは仕方のないことです。重要なのは、その後どうするか、その状況をどのように管理するかということです。どのような形であれ、お客様からご意見や感想がいただけることは有難いですが、滞在後にネガティブなクチコミやレビューが投稿されると、投稿を削除することもできず、その場での修正ができません。その前に、滞在中にお客様とコミュニケーションを取る機会を設け、お客様が何を必要としているのか、何を望んでいるのか、また設備、サービスの面で何が足りないのかを確認してみましょう。 チェックイン後の簡単な確認メッセージや、スタッフといつでも連絡を取れることをお伝えするのも良いでしょう。室内のアメニティやホテルのサービスについて、オンラインアンケートでお客様からすぐにご意見をいただくのも良いでしょう。お客様からご意見をいただいたら、それに基づいて行動するようにしましょう。リアルタイムのコミュニケーションは、その場で実際に変化をもたらし、お客様の滞在体験に悪影響を与えてしまうような問題を修正するための一番良い方法です。 4.社内業務を効率化、最適化する コミュニケーションは宿泊客とホテルのスタッフの間だけでなく、スタッフ間でもリアルタイムで行われるべきです。TrustYouで提供しているようなメッセージング(またはチャット)ツールを使えば、スタッフはお客様からのメッセージをすべて受信箱に集めて管理し、自分たちの間でタスクを割り当てることができます。これにより、タスクに合った担当者に通知され、問題の解決やリクエストに対応することができます。例えば、お客様の一人がフロントに手指消毒剤やその他の消毒剤が欲しいとメールで伝えたとします。フロントの担当者はリアルタイムでそれを察知し、清掃部門に依頼された商品を部屋に届ける作業を任せることができます。これにより、日々の業務が楽になり、効率化が図られ、その場で課題や要望を解決することができ、宿泊客に好印象を与えることができます。 5.ネガティブなクチコミを防ぐ 個人的に商品などを購入した後に、カスタマーサービスに問い合わせて、不満を伝えたり、改善点についての意見を伝えたことはありますでしょうか。その際に、カスタマーサービスからすぐに答えはは出ず、「社内で検討させていただきます」という返答を受けたことがあるのではないかと思います。それは、「その件は”また別の機会に”処理しておきましょう」という意味にも取れます。滞在後にネガティブなクチコミが投稿された場合、施設側ができることは、次回に備えて、同じ過ちを繰り返さないようにすることだけです。一方で、お客様とリアルタイムでコミュニケーションを取れれば、その場で解決できる問題であればすぐに対処でき、お客様からは感謝されます。また、現場としは問題点を特定する絶好の機会を得ることになります。 特にウィズコロナ(コロナと共存する)時代の旅行者は多くの不安を抱えており、以前よりも神経質になっているかもしれません。お客様とリアルタイムでコミュニケーションを取り、できるだけ早く問題を解決する努力をしましょう。そうすることで、滞在中に起きた問題が滞在後のネガティブなクチコミ投稿となってしまうことを未然に防ぎます。コミュニケーションという単純な行為ではありますが、お客様の懸念や心配事を認め、それらに耳を傾けるだけでなく、ニーズや期待に関心を寄せ、「お客様の滞在体験に関する感情についての情報」を積極的に得るためのシステムを作ることができます。 アフターコロナの旅行者のニーズにリアルタイムで対応できる、メッセージング・ソリューションについては、弊社営業担当まで、お気軽にお問い合わせください。TrustYou Live Messagingの詳細については、こちらのページをご覧ください。 世界の各地域の旅行の回復兆候を見つけるために、当社のトラベルヘルスインデックスに注目してください。データで毎週更新されています。 *原文(英語)はこちら

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トラベル・ヘルス・インデックス(Travel Health Index):ロックダウン解除後の中国におけるクチコミデータ推移について

TrustYouでは、再び集まりはじめている中国国内の宿泊施設のクチコミやレビューの投稿にも注目しています。世界最大級のクチコミデータベースを保有するTrustYouでは、中国の主要都市におけるホテルビジネス回復の兆しを、クチコミ投稿データを通して確認していて、先週のトラベル・ヘルス・インデックス(THI)からも回復傾向を把握することができました。 下記のグラフでは、2019年度のクチコミデータの現状をベンチマーク比較している指標、THIの推移を確認するために中国の都市をいくつか選択し、調査したものです。表でみると、それらの都市がロックダウン状態から、THI上では「重度(Severe)」から「機能低下(Impaired)」状態に移行していることが分かります。 補足: 機能低下(Impaired): 貴陽市(Guiyang)、三亜市(Sanya)、西安市(Xian) 重度(Severe):成都市(Chengdu), 鄭州市(Zhengzhou)、 海南島(Hainan) 、福州市(Fuzhou)、海口市(Haikou)、 大連市(Dalian) このデータの変化ですが、中国の都市のデータに対して、ドイツ、ニュージーランドのものを比較すると、さらに明確になります。下記の表をみると、ドイツの都市(黄色の線)はニュージーランドの都市(赤い線)よりも先にロックダウンに陥っており、THIの低下が遅れていることを示しています。さらに、3月以降に中国の都市(緑色の線)が少し上昇しいるのが分かりますが、ドイツの都市(黄色の線)とニュージランドの都市(赤い線)は、ロックダウン状態のままなっていることがわかります。 ドイツとニュージーランドが中国のロックダウンに追随していったのと同じように、世界各国はまたすぐに中国に追随するように回復していくのではないでしょうか。今後注目すべき点は、どの国の宿泊施設のクチコミ/レビューデータが着実な回復を示していくかです。 今後も、毎週アップデートされるトラベル・ヘルス・インデックス(THI)にぜひご注目ください。ホテルゲストのクチコミデータは、ホスピタリティ業界の回復を示す一つの指標となることは間違いありません。

Travel Health Index World On Lockdown

時系列で確認、Travel Health Index(トラベル・ヘルス・インデックス)の数値が各国で低下

宿泊客の動きがなくなった….。2020年の年始には、3月末までに全世界がロックダウン状態になると予想できた人はほとんどいませんでした。世界的に状況をきちんと把握する前に、変化があっという間に進んでしまったようです。TrustYouでは、ホテルのクチコミデータから、今回のクライシスを分析しながら、2020年1月6日から4月6日のまでのクチコミ投稿状況の変化を可視化するために、Travel Health Index(トラベル・ヘルス・インデックス)を時系列の動画にまとめました。 下記の動画をご覧いただくと、世界的に宿泊施設レビュー投稿のアクティビティがほぼない状態(緑から赤に変化)に減速していくのが分かります。 時系列データ:宿泊クチコミデータで見るロックダウン状況 1/6/20 – 04/06/20 TrustYouは、世界最大の宿泊施設のクチコミデータベースを活用、世界的なクライシスをモニタリングするために、毎週Travel Health Index(トラベル・ヘルス・インデックス)を更新しています。 Travel Health Indexとは? 宿泊施設に関するクチコミ、レビュー投稿の現状を正常であった2019年度と比較し、スコア化したパフォーマンス指標です。世界最大のゲストレビューデータベースを活用し、レビュー投稿の動きを世界的に、また国別に算出しています。週単位で算出され、前週比の傾向も表示します。